船つなぎの松
更新日:2016年10月5日
南野と廻館の中間にある巨大な一本の松の古木を紹介します。ここは、今から370年前の江戸時代初期、正保年間の荘内絵図によると、最上川の本流がこの松の木のすぐ下を流れていて、街道側の松の木に船をつないだことから、いつの頃からか、「船つなぎの松」と呼ばれてきました。昔は、この木の下に石の祠もあり、船をつないだ船頭たちも、街道を行き交う人たちも、この松の木陰で、鳥海山や月山などの山々を眺めながら一休みしたものと思われます。
今、「船つなぎの松」から、田んぼが広がる庄内平野を見回し、かつて流れていた最上川の姿を思い浮かべると歴史の移り変わりの激しさと不思議さを感じることができます。そうした環境の変化にもめげず、生き続けてきたこの松の木を大事にし、これからも残していきたいと、あらためて思いました。
【撮影場所:国道47号線沿い 南野と廻館の間】