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風力発電取り組みの経過 風を活かした町づくり

その発想とコンセプト

日本三大悪風と言われた立川の風。
いま、逆転の発想で人々の暮らしのパートナーになろうとしている。
これからが楽しみなエネルギーです。

日本三大悪風「清川だし」

 立川町(現:庄内町)の気象は、日本海の影響と山岳地帯をかかえていることから海洋性気候と山岳性気候を示しています。4月から10月ごろにかけて吹く東南東の強風「清川だし」は、しばしば農作物に被害を与えたり、大火の原因になったりして人々からは恐ろしいもの、やっかいなものとして敬遠されてきました。
 清川だしは主に気圧配置が東高西低の時に発生し、新庄盆地にたまった冷気がおろしとなり、最上峡谷で収束、庄内平野に吹き出します。この風は春から秋にかけて吹くが、冬は逆に北西の季節風が強く「地吹雪」も発生します。全国的にもまれな強風地帯となっています。

逆転の発想から

 清川だしは岡山県那岐山麓で吹く「広戸風」、四国山地を吹きおろす愛媛県伊予三島付近の「やまじ風」とならび「日本三大悪風」と呼ばれ局地風としても有名です。
 立川町(現:庄内町)ではこの悪風を逆手にとり、町おこしに利用しようと昭和55年から小型風車による農業(温室ハウス利用等)への利用を目的とした風エネルギー実用化実験事業や、科学技術庁が実施した風力発電の実験事業の受け入れなどに取り組んできました。

シンボル風車の建設

 平成5年にアメリカ製の大型風車(100kW×3基)を建設しました。「清川だし」を受けて回転し、一般家庭の年間電気使用量の60世帯分を発電する自治体では日本初となりました。なお、老朽化のため令和元年に撤去しました。

大型風車の建設

 平成14年に町営による大型風車(1500kW)を建設しました。この風車による電気は、東京都港区の公共施設の一部で利用されています。(令和2年7月から)