○庄内町定住促進空き家活用住宅の管理運営に関する条例

平成25年3月22日

条例第22号

(趣旨)

第1条 この条例は、町内にある空き家を活用して、定住者の住宅を確保し、定住促進を図るために必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 空き家活用住宅 町内にある空き家のうち、所有者から町長が賃貸借契約により借り上げた住宅(以下「賃貸住宅」という。)を整備し、定住者(本町に居住し、又は居住する意思のある者をいう。)に利用させる賃貸住宅をいう。

(2) 所有者 賃貸住宅の所有権を有する者をいう。

(3) 利用者 町長と賃貸借契約を締結して空き家活用住宅を利用する者をいう。

(4) 同居者 利用者と共に空き家活用住宅を利用する者をいう。

(5) 住宅監理員 町長が職員のうちから任命する者をいう。

(管理及び運営)

第3条 町長は、賃貸住宅を空き家活用住宅として、管理し、及び運営する。

(所有者との賃貸借契約)

第4条 町長は、空き家活用住宅の借上げに際し、所有者と賃貸借契約を締結する。

2 町長が所有者から空き家活用住宅として借り上げる期間は、10年とする。

(使用前の修繕)

第5条 町長は、空き家活用住宅として利用者に貸し出す前に、必要に応じて修繕を行うものとする。この場合において、空き家活用住宅の原形を変更する修繕を行おうとするときは、所有者の承諾を得なければならない。

2 町長は、賃貸借期間満了又は賃貸借契約の解除により、空き家活用住宅を所有者に返還する場合にあっては、これを原形に回復する義務を負わない。

(所有者の責務)

第6条 所有者は、第4条第2項に規定する期間前に空き家活用住宅の明渡しを希望する場合は、当該空き家活用住宅の明渡しを希望する日の1年前から6月前までの間に、町長に賃貸借契約の解除の届出をし、承認を得なければならない。

2 所有者は、前項の規定により空き家活用住宅の明渡しを希望する場合は、別表に定めるところにより、前条第1項に規定する空き家活用住宅の修繕に要した費用を町に返済しなければならない。

3 所有者は、町長の承認を得ないで空き家活用住宅を他の者に売却し、又は担保等に供してはならない。

(利用者の公募)

第7条 町長は、空き家活用住宅の利用者を公募するものとする。

2 町長は、前項に規定する公募を利用の申込期間の初日から起算して少なくとも7日前に、次に掲げる方法のうち2以上の方法により公告するものとする。この場合において、利用の申込期間は、少なくとも7日間とするものとする。

(1) 庄内町広報紙

(3) 庄内町ホームページ

(4) 前3号に掲げるもののほか、町長が適当と認める方法

3 町長は、前項の公募に当たっては、次に掲げる事項を公示するものとする。

(1) 空き家活用住宅であること。

(2) 空き家活用住宅の位置、戸数、規模及び構造

(3) 利用者の資格

(4) 空き家活用住宅の利用料(以下「利用料」という。)その他賃貸の条件

(5) 利用の申込みの期間及び場所

(6) 申込みに必要な書面の種類

(7) 利用者の選考方法

(8) 利用時期その他必要な事項

(公募の例外)

第8条 町長は、前条第1項の規定にかかわらず、災害その他特別の理由があると認める者については、公募を行わず、空き家活用住宅を利用させることができる。

(利用者の資格)

第9条 利用者は、本町に住所を有する者、本町に住所を移し賃貸借期間満了後も引き続き本町に居住する意思のある者又は定住促進のため町長が特に利用を認めた者であって、利用者及び同居者が、次に掲げる条件を具備するものでなければならない。

(1) 町税等(国民健康保険税を含む。)を滞納していない者

(2) 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者を含む。以下「暴力団員」という。)でない者

(3) 庄内町町営住宅設置及び管理条例(平成17年庄内町条例第156号)第2条第1号に規定する町営住宅、庄内町町営特定公共賃貸住宅設置及び管理条例(平成17年庄内町条例第157号)第2条第1号に規定する特定公共賃貸住宅若しくは庄内町町営若者定住促進住宅設置及び管理条例(平成24年庄内町条例第14号)第2条に規定する若者定住促進住宅に現に入居し、又は入居していた場合にあっては、未納の家賃又は損害賠償金のない者

(利用の申込み及び決定)

第10条 前条に規定する利用資格のある者で、空き家活用住宅を利用しようとするものは、規則で定めるところにより町長に利用の申込みをしなければならない。

2 町長は、前項の規定により利用の申込みをした者を空き家活用住宅の利用者として決定し、その旨を当該利用者として決定した者(以下「利用決定者」という。)に対し書面によって通知するものとする。

(利用者の選定)

第11条 町長は、利用の申込みをした者の数が、利用させるべき空き家活用住宅の戸数を超える場合は、抽選その他公正な方法により利用者を選定するものとする。

2 町長は、前項の規定により選定する場合において、町外に住所を有する利用の申込みをした者を優先することができる。

(利用の手続)

第12条 利用決定者は、決定のあった日から10日以内に、独立の生計を営み、かつ、利用決定者と同程度以上の収入を有する者で、町長が適当と認める連帯保証人の連署のある契約書により本町と契約を締結しなければならない。

2 利用決定者は、やむを得ない事情により前項に規定する期間内に利用の手続をすることができないときは、同項の規定にかかわらず、町長が別に指示する期間内に手続をしなければならない。

3 町長は、利用決定者が前2項に規定する利用の手続をしたときは、当該利用決定者に対して速やかに空き家活用住宅を利用することができる日(以下「利用可能日」という。)を通知しなければならない。

4 利用決定者は、前項の規定により通知された利用可能日から15日以内に入居しなければならない。ただし、特に町長の承認を受けたときは、この限りでない。

5 町長は、利用決定者が、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、利用の決定を取り消すことができる。

(1) 利用の申込みに関する書類に虚偽の記載をしたことが判明したとき。

(2) 第1項又は第2項に規定する期間内に第1項に規定する利用の手続をしないとき。

(3) 正当な理由なく前項に規定する期間内に入居しないとき。

(貸出し期間等)

第13条 利用者は、町長と借地借家法(平成3年法律第90号。以下この条において「法」という。)第38条に規定する定期建物賃貸借契約(以下「定期契約」という。)を結ぶものとし、空き家活用住宅を利用者に貸し出す期間(以下「利用期間」という。)は、町長と所有者との賃貸借契約に定める期間内とする。ただし、やむを得ない事由により所有者との賃貸借契約が解除される場合は、解除された時までとする。

2 前項に規定する定期契約は、同項に規定する利用期間の満了する日又はやむを得ない事由により解除される日により終了し、更新しない。

3 町長は、法第38条第3項の規定により、利用決定者の入居の際に、前2項に規定する定期契約に関する事項について書面を交付して説明しなければならない。

4 町長は、法第38条第6項の規定により、利用期間が満了する日又はやむを得ない事由により所有者との賃貸借契約が解除される場合には、1年前から6月前までの間に、利用者に解除の通知をしなければならない。

(利用の承継)

第14条 利用者が死亡し、又は退去した場合において、その死亡時又は退去時に同居者が引き続き当該空き家活用住宅の利用を希望するときは、当該同居者は、規則で定めるところにより町長の承認を得なければならない。

(利用料の決定及び変更)

第15条 利用料は、空き家活用住宅ごとに所有者との賃貸借契約、貸出し前の修繕費等を勘案し、町長が別に定める。

2 町長は、経済情勢、公租公課等の変動などにより必要が生じたときは、利用期間中であっても、利用者と協議の上利用料を変更することができる。

3 町長は、利用者に特別な事情があると認めるときは、利用料を減免することができる。

4 前項における特別な事情とは、庄内町町営住宅設置及び管理条例第17条各号の規定の例による。

(利用料の納付)

第16条 利用者は、利用可能日から当該利用者が空き家活用住宅を明け渡す日までの間、利用料を納付しなければならない。

2 利用料は、毎月末日(月の途中で明け渡す場合は、明け渡す日)までにその月分を納付しなければならない。

3 利用期間が1月に満たない月の利用料は、日割計算による。この場合において、算出した合計額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てた額とする。

(費用負担義務)

第17条 空き家活用住宅として利用者に貸し出した後の、建物の土台、柱、壁、屋根等の構造上重要な部分に関する修繕費用は、所有者の負担とする。

2 利用期間中の、次に掲げる費用は、利用者の負担とする。

(1) 畳の表替え、破損ガラスの取替え、ふすまの張替え等の軽微な修繕及び給水栓その他附帯施設の構造上重要でない部分の修繕に要する費用

(2) 電気、ガス、上水道、下水道等の使用料

(3) 浄化槽維持管理費及び衛生費(し尿処理に要する経費等をいう。)

(4) 建物及び利用敷地に係る除排雪に要する経費

(5) 建物の損害保険料

(6) 前各号に掲げるもののほか、居住に要する経費

3 町長は、火災等の災害による損害について一切責任を負わない。

(利用者の保管義務)

第18条 利用者は、空き家活用住宅の使用について必要な注意を払い、これを正常な状態に維持しなければならない。

2 利用者の責めに帰すべき事由により、空き家活用住宅が滅失し、又は毀損したときは、当該利用者がこれを原形に復し、又はこれに要する費用を賠償しなければならない。

(禁止事項)

第19条 利用者は、次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 空き家活用住宅を賃貸住宅以外の用途に使用すること。

(2) 空き家活用住宅を他の者に貸し、又はその利用の権利を他の者に譲渡すること。

(原形の変更)

第20条 利用者が、空き家活用住宅の原形を変更しようとするときは、あらかじめ所有者及び町長の承認を得なければならない。

(立入検査)

第21条 町長は、空き家活用住宅の管理上必要があると認めるときは、住宅監理員に空き家活用住宅の検査をさせ、又は利用者に対して適切な指示をさせることができる。

2 前項の検査において、住宅監理員が現に使用している空き家活用住宅に立ち入るときは、あらかじめ当該空き家活用住宅の利用者の承認を得なければならない。

3 第1項の規定により検査に当たる者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(住宅の検査)

第22条 利用者は、空き家活用住宅を明け渡そうとするときは、空き家活用住宅を明け渡す日の7日前までに町長に届け出て、住宅監理員又は町長の指定する者の検査を受けなければならない。

(定期契約の解除及び空き家活用住宅の明渡し)

第23条 町長は、利用者が次の各号のいずれかに該当するときは、定期契約を解除し、利用者に対し空き家活用住宅の明渡しを請求することができる。

(1) 不正な行為により入居したことが判明したとき。

(2) 利用料を3月以上滞納したとき。

(3) 地域社会の平穏を阻害する行為をしたとき。

(4) この条例の規定に違反したとき。

(5) 空き家活用住宅の利用期間が満了したとき、又は利用期間が満了する前に空き家活用住宅の所有者と町長との間の賃貸借期間が終了したとき。

(6) 利用者又は同居者が暴力団員であることが判明したとき。

(委任)

第24条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(令和5年3月20日条例第14号)

この条例は、公布の日から施行する。

別表(第6条関係)

経過年数

返済額

1年未満

修繕に要した費用の全額

1年以上2年未満

〃        90%

2年以上3年未満

〃        80%

3年以上4年未満

〃        70%

4年以上5年未満

〃        60%

5年以上6年未満

〃        50%

6年以上7年未満

〃        40%

7年以上8年未満

〃        30%

8年以上9年未満

〃        20%

9年以上10年未満

〃        10%

庄内町定住促進空き家活用住宅の管理運営に関する条例

平成25年3月22日 条例第22号

(令和5年3月20日施行)